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パブロ・ピカソ (Pablo Picasso)とは?

パブロ・ピカソ(ぱぶろ・ぴかそ、Pablo Picasso、仏: Pablo Picasso)は、スペイン出身の画家であり、20世紀の最も影響力のある芸術家の一人です。彼はキュビスムの創始者の一人であり、絵画、彫刻、版画、セラミックなど多岐にわたる分野で活躍しました。代表作には『アビニヨンの娘たち』や『ゲルニカ』があります。

歴史と来歴

パブロ・ピカソは1881年10月25日にスペインのマラガで生まれました。父親は画家であり、美術教師でもあったため、ピカソは幼少期から絵画に親しんで育ちました。14歳の時に家族と共にバルセロナに移り、そこで正式な美術教育を受け始めました。

1900年に初めてパリを訪れ、そこで彼の芸術的キャリアが本格的に始まりました。彼は「青の時代」、「バラ色の時代」を経て、1907年にはジョルジュ・ブラックと共にキュビスムを創始しました。この時期に制作された『アビニヨンの娘たち』は、美術史における画期的な作品となりました。

第二次世界大戦中、ピカソはナチス・ドイツ占領下のパリに留まり、政治的に積極的な姿勢を示しました。戦後も彼の創作意欲は衰えず、晩年にはセラミックや彫刻にも力を入れました。彼は1973年4月8日にフランスのムージャンで亡くなりました。

美術に与えた影響

ピカソの芸術は、その革新性と多様性で美術界に大きな影響を与えました。彼はキュビスムを創始し、物体を多面的に描くことで従来の遠近法を打破しました。この技法は、モダンアートの発展に大きく寄与し、他の芸術家たちに多大な影響を与えました。

また、ピカソは表現主義、シュルレアリスム、ネオクラシシズムなど、様々なスタイルを取り入れ、多くの時代にわたって作品を生み出しました。彼の作品は、時代ごとの社会的、政治的状況を反映しており、その多様性と深さは他の追随を許さないものです。

現在の評価

パブロ・ピカソの作品は、現在も世界中の美術館やギャラリーで展示されており、その価値は非常に高いものです。彼の作品はオークションでも高額で取引され、特に『アルジェの女たち』が2015年に1億7900万ドルで落札されたことは大きな話題となりました。

ピカソは、20世紀の美術における重要な人物として評価されており、彼の影響は現代のアーティストたちにも受け継がれています。また、彼の多作な生涯と幅広い活動は、芸術の枠を超えて多くの人々にインスピレーションを与えています。

画家以外の側面

ピカソは画家としてだけでなく、彫刻家、版画家、セラミック作家としても知られています。彼の多才さは、様々な素材や技法を駆使して新しい表現を模索し続けた結果です。また、彼は詩人としても活動しており、詩や戯曲も執筆しました。

さらに、ピカソは政治的な活動にも積極的でした。彼はスペイン内戦中に反ファシストの立場を取っており、彼の代表作『ゲルニカ』は、スペイン内戦の悲劇を描いた作品として知られています。戦後も共産党に加入し、平和運動にも参加しました。

ピカソの生涯と業績は、単なる芸術家の枠を超えて、多面的な才能と社会的な影響力を持った人物として、今なお多くの人々に影響を与え続けています。



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